越境ECで東南アジアに進出する際、国によって規制が全く異なるため、それぞれの法律をしっかり押さえることが必要です。ここでは代表的な規制をまとめました。
インドネシア:BPOM と表示義務
BPOM規制
- 食品・化粧品・医薬品・健康サプリなどは、BPOM(インドネシア食品医薬品庁)への登録・承認が必須
- RPOM Reg 14/2024 により、オンライン販売業者もBPOMへの報告義務が追加。
化粧品の表示義務
- パッケージへの表示必須項目:製品名、使用方法、成分、製造業者、原産国、BPOM通知番号など(主にインドネシア語)。
- 広告規制:許された成分・効果以外を表現すると規制対象に。
参考:BPOM Supervision Officially Applies to PSE/PPMSE:A Guide to BPOM Regulations No.
フィリピン:ISBN、消費者保護法
電子商取引法
- オンライン購入には返品期間の設定義務やクーリングオフ制度を含む消費者保護法が適用。
表示義務
- 外国語併記もOKだが、正確な製品情報の提示義務あり(成分、原産国など)。
シンガポール:PDP法とPSE
個人情報保護(PDP法)
- 消費者データを扱う場合(購入情報、メール等)はPDP法に準拠。
- 国際データ転送は相手国法の整合性が必要。
PSE(電子機器安全認証)
- 電子製品には安全・電磁両面でPSE認証やラベル表示が求められる。ただし医療機器のような高度製品以外は比較的緩やか。
タイ:TISI(タイ工業規格)と食品法
TISI
- 電子製品・電気部品・玩具などにはTISIマークまたは登録必須。
- ラベル表示では原産国や適合性の明記が必要。
食品・医薬品
- 食品や化粧品はFDAタイ支局登録が必要。表示義務(原産国・成分・賞味期限など)を遵守。
ベトナム:VCNと食品・化粧品登録
VCN(コンシューマー安全認証)
- 電子製品や玩具等の輸入では、VCN認証と技術文書の準備が必要。
食品・化粧品の規制
- FDAベトナムへの登録が必須。ラベル表示ではベトナム語併記と成分・注意事項の明記を要求。
要点まとめ
国 | 主な規制機関 | 対象商品例 | 必要な措置 |
---|---|---|---|
インドネシア | BPOM | 化粧品・健康食品 | BPOM登録、BPOM通知番号、インドネシア語ラベル、広告規制確認 |
フィリピン | 消費者保護庁 | 雑貨・日用品 | 表示義務、返品ポリシー、クーリングオフ |
シンガポール | PDPC & IMDA | 消費者製品・電子機器 | 個人情報保護(PDP法)、PSE認証・表示 |
タイ | TISI & FDAタイ | 電子機器・食品・化粧品 | TISIマーク、FDA登録、適正なラベル表示 |
ベトナム | VCN & FDAベトナム | 電子機器・化粧品 | VCN認証、技術文書、FDA登録、ベトナム語表示 |